DESIGNTaro Kiguma
インダストリアルデザインをリードし、世界中のデザイナーから尊敬を集めているディーター・ラムスの思想と仕事を総覧する展覧会「Dieter Rams A Look Back and Ahead / Less, but Better ディーター・ラムスが教えてくれたこと『より少なく、しかしより良く』」が、東京・世田谷の多摩美術大学上野毛キャンパスの新ギャラリー「Sala Blu(サーラ・ブルゥ)」にて開催される。会期は2026年11月17日から12月16日まで。

デザイナー、ディーター・ラムス。
本展はディーター&インゲボルグ・ラムス財団が企画・監修する公式の展覧会であり、日本国内での開催は今回が初めての機会となる。多摩美術大学の創立90周年記念事業として上野毛キャンパスに開設された「KCC(Kaminoge Cultural Crossing)」の開館記念展として開催されるもので、会場にはラムスが手がけ、世界中から名作と称えられているプロダクトをはじめ、デザインの思考プロセスを紐解くことができるスケッチ、図面、プロトタイプなどが展示される。来場者を「見る」ことから「思考」することへと導く展示構成により、ラムスの仕事に宿る「機能美」や「持続可能性」の根底にあるデザイン哲学に触れ、「デザインとは何か?」を考えるきっかけを与える。
私がディーター・ラムスの家を訪ね、彼と話をしたときに強く感じたことがあります。
それは、彼がひとりのデザイナーとして作品を生み出すという活動を超えて、自らが歩んできたデザインの道から得た気づきを、多くの若い人たちと共有したいという強い願いを持っていることでした。
彼が伝えようとしていることは、ディーター・ラムスという一人のデザイナーについてだけのものではありません。デザインをしていく上で、何を大切にし、どのような姿勢で向き合うべきなのか。その根底にある、とても大切で基本的なことを、彼の言葉と仕事から感じ取ることができると思います。ぜひ、この展覧会を通して、それを体感してほしいと思います。

SK 4 – Mono radio-phono combination with 3-turn disc player for FM and medium wave reception, design: Dieter Rams, Braun GmbH / Hans Gugelot, HfG Ulm 1956 Photo: Andreas Kugel © rams foundation

T 1000 World receiver for FM, long wave, medium wave and eight short wave bands, design: Dieter Rams 1963/64 Photo: Andreas Kugel © rams foundation

travel 1000 Model for a miniaturised world receiver 1978 Photo: Andreas Kugel © rams foundation
会期中には第一線で活躍するデザイナー陣によるトークイベントも上野毛キャンパス内の講堂「Oculus Hall」で開かれる。11月29日には深澤直人が登壇し、ラムス氏のデザイン思想について自身の経験を踏まえて語る。12月5日には同大学で教鞭を執る柴田文江と鈴木元が、ラムス氏の提示した「10の視点」を軸に次世代へ繋ぐべきデザインの役割を考察する。各トークイベントの参加予約方法や受付開始時期は、展覧会特設サイトおよび公式 SNS にて順次発表される。

regie 550 d Digital control unit for short wave, medium wave, long wave and FM, design: Dieter Rams 1978 Photo: Andreas Kugel © rams foundation

D 10 Slide projector, design: Dieter Rams 1962 Photo: Andreas Kugel © rams foundation
『Dieter Rams A Look Back and Ahead / Less, but Better ディーター・ラムスが教えてくれたこと「より少なく、しかしより良く」』
多摩美術大学 上野毛キャンパス 本部棟1階「Sala blu(ギャラリー)」 東京都世田谷区上野毛3-15-34
2026年11月17日~12月16日