DESIGNTaro Kiguma
石材の原料調達、加工、販売などを総合的に手掛ける松下産業は2026年10月5日、茨城県笠間市にギャラリー「LOGISTICS」をオープンした。インテリアデザイナーの飯島直樹が手がけ、日本の石に向き合ってプロダクトをデザインした展覧会「INTO THE STONE」を開催中だ。参加デザイナーは、AATISMO、田渡大貴、SUPER RATの3組。

「LOGISTICS」。
日本各地には古くから採石場が存在し、土地固有の地質や採掘環境、加工技術の進化とともに独自の発展を遂げてきた。しかし、経済的な理由などから現在流通している石材の多くは外国産となり、国産石材の存在感は薄れつつある。そうした現状に対し、日本の石に再び光を当てるべくオープンしたのが「LOGISTICS」だ。物流倉庫の一部をリノベーションしたスペース内には、企画展を開催できるホワイトキューブのようなギャラリーをはじめ、各種石材のサンプル展示やショールーム機能を備えている。
建築家・デザイナーである海老塚啓太、工業デザイナーの中森大樹、建築家の桝永絵理子の3人による、デザインチーム。

石材の原型を保ちつつ、切断して再構成した「Lhatse」。石材が成り立つまでの悠久の時間の内包を感じさせる。

浄化としての場を想起させる洗面台「Tikal」。
田渡は、産地で石と対峙する職人たちに対し「何億、何千万年もの時間の層に、たった数十年のヒューマンスケールで手をかける。大地の履歴をイメージし、目を読み、穴を穿ち、セリ矢を打つ。どれも容易なことではないように思う」と語る。

石材の産地をリサーチした際に現場の職人たちが石に対峙する姿からインスピレーションを得た「FACE / SCALE」。素材は蔵王石、小松石。

田渡大貴「FACE / SCALE」。
椅子、ローテーブル、フロアランプ、花瓶などを「ISSEKI SERIES」として提案している。SUPER RATはデザイナーの長澤一樹によるデザインスタジオ。

火山帯が多い日本の地質を象徴する国産安山岩を使用して、植物につくられる虫こぶ「五倍子」を用いた染色液を石の内部に浸透・定着させた「ISSEKI SERIES」。

ローテーブル「ISSEKI SERIES」TAKU。
LOGISTICS
茨城県笠間市稲田3888-4(JR水戸線稲田駅から徒歩25分)
Tel:03-5447-6431