DESIGNTaro Kiguma
岡本太郎が1957年にデザインした「サイコロ椅子」が2026年10月23日より、再び復刻販売される。販売を手がけるのは、石川県金沢市を拠点に生活用品や家具の企画・開発を展開するグローカルスタンダードプロダクツ。

1957年に生まれた「サイコロ椅子」。ラタン製。W360 × D360 × H360 mm、69,300円。
「サイコロ椅子」は1957年に芸術家の岡本太郎がデザインし、東京・大森の山川ラタン製作所とのコラボレーションによって誕生したラタン(籐)製の椅子だ。一辺が360mmの立方体をベースに、すべての面に職人の手仕事による渦巻き状の曲線が座面として配されており、整然とした構造の中に温かみのある揺らぎを加えている。1950年代の太郎は、絵画や彫刻などの芸術活動にとどまらず、建築やデザインなどに活動領域を拡張しており、社会的にも暮らしの中にデザインという考え方が徐々に広がっている状況だった。太郎は1953年に丹下健三、坂倉準三、柳宗理、亀倉雄策らとともに国際デザインコミッティー(現・日本デザインコミッティー)の創立メンバーにもなった。
本プロダクトは、2011年の岡本太郎生誕100年を機に山川ラタン製作所・山川譲氏の監修のもと認定復刻品として販売を開始したが、2021年に新型コロナウイルスの影響で生産拠点を失い、惜しまれつつ生産終了となっていた。今回、インドネシアの生産拠点と体制の再構築を経て、再復刻販売が実現した。
公式オンラインショップをはじめ、岡本太郎記念館、川崎市岡本太郎美術館ミュージアムショップ、松屋銀座7階「デザインコレクション」、全国の取扱店にて順次発売される。

暮らしの中にある、自由な感覚
「生活のなかに生命感の溢れる遊びがない。それが現代の空虚さだ。」
岡本太郎

南青山のアトリエにて、岡本太郎と「サイコロ椅子」。写真提供:公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団