ARTTaro Kiguma
東京・西麻布の「KARIMOKU RESEARCH CENTER」にて2026年10月17日からアンソロピックが主催する展覧会「Machines of Loving Grace」が開催される。AIと木工のコラボレーションを試みた、メディアアーティストの真鍋大度とデザインエンジニアの神山友輔による新作のインスタレーション作品に注目。

アンソロピック主催による展覧会「Machines of Loving Grace」のキービジュアル。
本展は、アンソロピック創業者兼CEOのダリオ・アモデイが2024年10月に発表した論考(エッセイ)を着想源に、AIを単なる効率化のツールではなく、試行錯誤を共にする人間のパートナーとして捉えてインスタレーション作品を制作した実験的な試みである。特別協賛として参加するカリモク家具が培ってきた伝統的な木工技術や知見と、AI「Claude」が融合した作品群が展示される。注目したいのは、AIと木工の協働を象徴する2つの新作インスタレーションだ。
真鍋大度の作品「Timber / Timbre」は、木材、植物、電子回路、そしてAIをつなぐ探求的な作品だ。KARIMOKU RESEARCHと共同開発した木製の筐体にモジュラーシンセサイザーを組み込み、その構成や組み合わせを「Claude」とともに模索。植物の生体電位や会場環境の変化を音の揺らぎとして取り込むことで、自然物と人工物の境界を問いかける。
一方、神山友輔による「Dance as Waves」は、木の温もりが息づく三体の構造体で構成されている。光を灯したアームが大きな弧を描き、その軌跡が波のように重なり合うことで、あたかも意図を持って振る舞っているかのように見える。
展覧会は10月25日まで開催され、2階エリアでは制作プロセスや技術アーカイブも公開される。カリモク家具が創業以来、実践してきた、機械技術と人の手を組み合わせる製造コンセプト「ハイテク&ハイタッチ」の延長線上のコラボレーションとしてのAIと木工の協働という意欲的な企画に注目したい。
「Machines of Loving Grace」
2026年10月17日〜10月25日
KARIMOKU RESEARCH CENTER 東京都港区西麻布2-24-2