
DESIGNTaro Kiguma
アップルは2026年9月9日(現地時間)、心拍数センサーを刷新し、最新のAppleシリコン「S11チップ」を搭載した「Apple Watch Series 12」を発表した。ヘルスケア機能の大幅な進化、セラミックケースの復活、マイクから拾った音声や会話を理解する「オーディオインテリジェンス」の導入など、大幅にアップデートされている。価格は71,800円から。「Apple Watch Hermès Series 12」も同時に発表された。
Apple Watch Series 12は、再設計された光学式心拍センサーと電気心拍センサーからなる、新しい「ヘルスセンシングシステム」を採用し、ウェアラブルデバイス史上で最も高い測定精度を実現した。大型化および高効率化されたグリーンLEDの搭載により、一日を通して心拍数をバックグラウンドで5秒ごとに自動測定するほか、心拍変動(HRV)の測定頻度も従来より大幅に向上している。これらの高頻度データや睡眠・アクティビティ履歴を網羅的に分析し、その日の身体のコンディションや回復度を把握できる新機能「準備度(Readiness)スコア」が提供される。これによりユーザーは、その日に運動で負荷をかけるべきか、休養を取るべきかを適切に判断することが可能だ。
高い質感と優れた耐擦傷性を誇るセラミックケースがラインナップに復活した。セラミック素材は、過去に「Apple Watch Edition」としてSeries 2(2016年発表)で初めて採用され、続くSeries 3(2017年発表)、そしてSeries 5(2019年発表)に登場していたが、それ以降はラインナップから姿を消していた。カラーには洗練された「パールホワイト」と「ナイトブルー」の2色が用意されている。なお、定番のアルミニウムモデル(ダークブロンズ、ブラック、ライトゴールド、スペースグレイ)には従来のIon-Xより60%頑丈になった「Ceramic Shield 2」が前面ガラスに採用され、チタニウムモデル(新色のラディアントゴールド、ナチュラル)とあわせて多彩なケースを展開する。
S11チップとwatchOS 27の組み合わせによって得られる処理能力は、Siri AI(日本語対応は年内を予定)や周囲の会話や音楽を理解する「オーディオインテリジェンス」に活用されている。例えば、マイクとAI処理を活用した新機能「ライブ早戻し(Live Rewind)」。対面での会話中に聞き逃しがあった際、Digital Crownを2回押すだけで15秒前まで会話をさかのぼり、直前の音声を文字起こしして画面上で文字として確認できる。文字起こしされた内容についてそのままSiriに質問・確認することも可能だ。プライバシーにも徹底的に配慮されており、Apple Watchが収集した音声そのものがサーバー等に保存・録音されることはない。さらに、会議などの重要ポイントをまとめる「Siri Recap」や、アラーム音等を識別するオンデバイスのサウンド認識など、手首の上でのAI体験が大きく進化している。

Apple Watch Hermès Series 12。ケースはチタニウムで新色のラディアントゴールド。
エルメスとのコラボレーションによる「Apple Watch Hermès Series 12」も刷新された。従来のシルバーチタニウムに加え、今回新たにラディアントゴールドチタニウムの仕上げが追加された。
この新ケースに合わせて特別に作られたストラップ「サテン・クルー・ド・セル」をはじめ、馬具工房のルーツに敬意を表したニットストライプの「ロカバール・クラブ」、新色が加わった耐水ラバーの「キリムシンプルトゥール」など、ブランドの世界観と最新テクノロジーを融合させた魅力的なストラップコレクションがラインナップされている。

細長い「H」を立体的なグラフィックパターンに編み上げた「ロカバール・クラブ」ストラップ。