INTERIORTaro Kiguma
デンマークの家具ブランド、GUBIは2026年9月22日、ガムフラテージによる新作「Totto」スツールを発表した。日常の道具としての誠実さを保ちながら、有機的なディテールと上質な木の素材によって彫刻的のようなスツールへと仕上げられている。

GUBI「Totto」889USD。2026年9月より世界各国の取扱店舗およびオンラインで販売開始。日本発売は未定。

思わず座りたくなる美しく削り出された座面と3本の脚部のバランスに注目。高さ32.6cm、幅・奥行31cm。
「Totto(トット)」の起点となったのは、古くから親しまれ、実用性に特化した家具の原型のひとつである「3本脚のスツール」だ。ガムフラテージは、この時代を超えた馴染みある家具に対し、プロポーションの緻密な調整と触感的な柔らかさを加えることで、現代の住空間に調和するデザインへと昇華させた。特徴はろくろで挽いた木鉢のように優しく削り出された座面と、床に向かってわずかに太みを帯びて伸びる3本の円柱状の脚部である。座面の縁や裏側に施されたなだらかなカーブと丸みを帯びた脚先は、見た目に温かみをもたらすだけでなく、手で持ち上げやすく移動させやすいという実用性を生み出している。
「3本脚のスツールは、日常のなかでもとりわけ身近で直感的に使える道具のひとつです。『Totto』では、その原型が持つ誠実さを損なわずに、触感とプロポーションで表情をやわらげ、現代の暮らしに寄り添う存在として再構築したいと考えました」(ガムフラテージ)
「Totto」は、暮らしのあらゆる場面で柔軟に役目を変える。コンパクトでありながら存在感があり、単なる着座用のスツールとしてだけでなく、多用途に機能する。ラウンジチェアやベッドの脇に置けばサイドテーブルとして使いやすく、お気に入りの書籍やオブジェを飾るディスプレイ台としても映える。また、来客時には簡易的な追加の椅子としても重宝する。生活の動線や時間帯に合わせて場所や役割を軽やかに移動できるため、空間全体に心地よい流動性と温もりを与えることができる。

「Totto」ナチュラル・サペリ。
素材には、温かみのある深みと優れた耐久性、そして力強い木目を備えたサペリ材が選ばれた。積層材から丁寧に削り出された強固な座面と、そこに直接差し込まれた挽き物の脚部によって、構造と素材が深く結びついた美しさが実現された。木目の表情をダイレクトに楽しむ「ナチュラル・サペリ」と、シックで深い陰影を持つ「ダークステイン・サペリ」の2種類のバリエーションが用意されている。いずれもクリアラッカー塗装が施されており、表面を保護しながら素材本来の質感を引き立てている。
金糸のような美しく絡み合う木目や自然な光沢は一つひとつ表情が異なり、使い込むほどに味わい深い色合いへと成長していく点も魅力の一つだ。家具と彫刻の境界をたゆたう「Totto」は、日々の暮らしに豊かな情緒と落ち着きをもたらすプロダクトだ。