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イギリス・ロンドンの「デザイン・ミュージアム」は、世界的に活躍する英国人アーティストでありデザイナーのエス・デヴリンの大型回顧展『Es Devlin: Other Worlds』を2027年4月4日まで開催している。デヴリンは、小劇場の舞台デザインからキャリアをスタートさせ、現在では世界的なオペラハウスやアリーナ、スタジアムでの演出・舞台美術を手掛けている。2012年ロンドン五輪の閉会式や2022年のスーパーボウル・ハーフタイムショー、世界的なミュージシャンたちのコンサートツアーでの動的な舞台彫刻や演劇の舞台セットなど、ジャンルを超えた独自の作品で世界中を魅了してきた。

「Es Devlin: Other Worlds」。Photo_Daniel Devlin
本展は、彫刻、舞台デザイン、音楽、言語、光を網羅する作家の30年間にわたるキャリアとアーカイブを、過去最大の規模で紹介している展覧会だ。会場にはサウスロンドンにある彼女のスタジオの原寸大レプリカが設置され、本人のナレーションによるプロジェクションマッピングで来場者を制作の舞台裏へと迎え入れる。初公開を含むスケッチや写真、資料、30点以上の精巧な模型が同心円状のデスクに並ぶ『30-Year Desk』や、学生時代の初期作品から現在までのドローイングやコラージュなどを壁一面に展示する『Archive Unboxed』が主な見どころだ。また、2022年にテート・モダン外で公開され絶賛された、絶滅危惧種を描いた作品『Come Home Again』も、本展のために再構成された光のインスタレーションとして再登場している。
また、本をモチーフとした幻想的な没入型作品『Infinite Library』や、鏡を用いた体験型作品『Mirror Maze』、巨大な人間の顔の彫刻作品『Egg』や『Library of Light』など、作家の代表的な作品や模型が展示されている。なお、『Infinite Library』で使用される書籍は会期終了後には英国の「National Year of Reading 2026(全国読書年)」事業の一環として地元の慈善団体に寄付される予定だ。デヴリンは「この展示のために、スタジオと30年にわたるアーカイブのほぼすべてをデザイン・ミュージアムへ移しました。来館者の方々と制作のプロセスや実践を分かち合い、新たに大きなインスタレーションを創り出せた本展は、本当に大きな光栄です」と語る。

今までに手がけてきたプロジェクトに関する30点以上の模型が同心円状のデスクに並ぶ『30-Year Desk』。Photo_Daniel Devlin

アーティストでありデザイナーのエス・デヴリン。Photo_Daniel Devlin