
DESIGNTaro Kiguma
2026年8月20日の発売に先駆けて、Google Pixel 11シリーズを試用する機会を得たので、第一印象や実機で気がついたデザイン周りのポイントを中心に11項目の視点からコンパクトにレビューしたい。今年の買いは、ノーマルモデルのPixel 11。
Pixel 11でカメラバーの出っ張りが40%以上削減されたのは、大いに歓迎したい点だ。さらに純正ケースにも出っ張りを軽減する工夫が施されており、実際に「Made by Google」のケースを装着するとカメラバーはほぼ目立たず、テーブルに置いてもぐらつくことはなかった。カメラバーが完全にフラットになったPixel 10aと比べるとさらなる改善も期待したいところだが、Googleのデザインチームが出っ張りに対して細心の注意を払っていることが垣間見えた。
カメラバーのデザインに大きなアップデートがあった。前世代と異なり、ガラスでカメラバーが完全に覆われるシンプルなデザインに変更されている。これによって、カメラバーがより洗練されてアイコニックな存在になった。

Pixel 11。左から「オブシディアン」「ピスタチオ」「ハイビスカス」「フロスト」の4色。

Pixel 11 Pro の「キャニオン」。カリフォルニアの赤い砂丘や岩石などの自然からインスピレーションを得ている。
今年のカラーリングは、ビビッドな色合いから定番色まで非常にバランスが良いと思う。特にグリーン系には力が入っており、シリーズ全体で「ピスタチオ」と「オリーブ」の2色が用意されている。
Pixel 11には、寒色系の「フロスト」、鮮やかで目を引く「ハイビスカス」と「ピスタチオ」、そして定番の「オブシディアン」がラインナップ。いずれも高級感があり魅力的だ。
Pixel 11 ProおよびPixel 11 Pro XLには「フロスト」「ピスタチオ」「キャニオン」「オブシディアン」を展開。さらに、フラッグシップ機である「Pixel 11 Pro Fold」ではカラーが厳選されており、定番の「オブシディアン」に加えて「オリーブ」が用意されている。今回は純正のクリアケースも初めて登場したため、本体の美しいカラーを余すことなく楽しみたい。

6.8インチ大画面、Pixel 11 Pro XLの「オリーブ」。「ピスタチオ」より淡い印象を受ける。
ピーク輝度は前世代の3,300ニトから3,600ニトへと向上し、画面の明るさがより際立つようになった。iPhone 17 Proの屋外最大輝度が3,000ニトであることを考えると、Pixel 11 Proシリーズのディスプレイの明るさは頭一つ抜けている。また、Pixel 11 Pro Foldについても、カバーディスプレイ・メインディスプレイともに前世代より20%明るくなり、ピーク輝度3,600ニトを達成。屋外で動画などを視聴する際の視認性が格段に向上していた。
すべてのモデルに3つのカメラが搭載されている。Pixel 11には、10.8メガピクセルの5倍望遠カメラが搭載され、AIにより最大30倍の超解像ズームを実現。また、48メガピクセルの2倍広角カメラは光感度が56%向上している。
Pixel 11 Proシリーズには、センサーサイズが1/1.95インチに大型化した48メガピクセル望遠カメラを採用し、光感度が30%向上。AIにより、最大120倍もの超解像ズームが可能だ。超解像ズームでは、撮影したカットを生成AIモデルを使用して画質を向上させているため、不自然な結果を生成する場合もあるので注意が必要だ。使用する時には、生成AIモデル「超解像ズームPro」(1.14GB)のダウンロードが必要。
Pixel 11 Pro Foldでは、新センサーを採用した48メガピクセル広角カメラにより光感度が56%アップ。10.8メガピクセルの5倍望遠カメラも備え、最大30倍の超解像ズームに対応している。
さらに今回、撮影機能に3つの新たなスタイルが追加された。柔らかな描写の「ナチュラル」、深いコントラストを表現する「シャドー」、そして温かみのある黄金色が特徴の「バニラ」だ。

建築家・丹下健三の代表作「東京都庁第一本庁舎」(1991)をPixel Proの1倍で撮影。

同じ位置から撮影し、AIにより超解像120倍ズーム処理がされたカット。「東京都庁第一本庁舎」の最高部243.4m付近の部分がはっきりと表現された。

HiLightの発光の様子。
Proモデルのカメラバー内には、新たにLEDが搭載された。画面を見なくても、背面のLEDによって大切な通知をキャッチできるという機能だ。事前に5色の発光カラーを連絡先に割り当てておけば、誰からの着信かを静かに色で判別できる。現在は電話の着信のみに対応しているが、将来的にはメッセージにも対応予定。今後、LINEやSNSのDMなどにも対応が広がることを期待したい。
生成AI「Gemni」を活用した「Gemini Intelligence」の中でも、「AI 音声入力」が便利だった。入力時の「あのー」や「えっと」などの言い淀みを認識して、自動的にカットした上で文字起こししてくれる。重複している言葉にも対応していた。音声でメモをする時などに非常に威力を発揮した。

Pixel 11 Pro Foldの「オリーブ」。

Pixel 11 Pro Foldのヒンジ部分。ヒンジ部分は滑らかに動き、鏡面仕上げだ。
前世代から基本的なデザインに変更はないが、前世代と比較して0.7mm薄く、19g軽くなった。再設計されたギアレスヒンジが非常に滑らかで高級感を感じた。

Pixel 11 Pro Foldのカメラバーはそれなりにボリュームがある。
Pixel 11 Pro Foldならではの機能として、新たに「バブル機能」が搭載された。アプリケーションを画面上に吹き出しのように重ねて実行できる機能で、YouTubeを見ながら友人とチャットをしたり、サッとメールを確認したりする際に重宝する。
また、大画面を活かした2画面表示はGmailの利用時にも非常に快適だった。件名に表示されている添付のPDFアイコンをタップするだけで、右側の画面に直接開いてくれる。時間がない場面でも、メール本文を経由せず件名からスピーディーに添付ファイルを確認できるため極めて効率的だ。
撮影しなくても、下部のバーを長押しして「かこって検索」を起動すれば、ライブビューですぐに花の名前などを調べることができるようになったのは地味ながらも便利だった。
Pixel 11では128GBモデルが廃止され、256GBモデル(13万6,800円)がエントリーモデルとなった。前世代であるPixel 10の同容量モデル(14万3,900円)よりも安価に設定されている。カメラバーのスリム化や「Gemini Intelligence」をはじめとする最新機能が使えることを踏まえると、今年のラインナップの中で最もおすすめできる一台だ。